ボランティア活動による広域交流イノベーション推進研究会

わたしたちは北海道を舞台に、ボランティア活動でつながる広域交流にとりくんでいます。

岩見沢市美流渡雪はねツアー

ボランティア活動報告

事務局の小西です。

非常に濃密な2日間でした。

美流渡の雪、風景、歴史、食事、温泉、
そして、敬愛すべき人を一気に凝縮させたツアーでした。

僕がここ数年の美流渡で感じたものをみなさんと共有したいと
いう気持ちで今回のコンテンツを組み立てました。

昨シーズンから美流渡では、ツアーの受け入れがスタートしました。他の地域とは違い、役所や社協を通さなく町内会と僕の直接交渉で組み立てるツアーは、手作り感が満載で、お互い四苦八苦しながら毎度作っております。

その分、脆さもたくさんあり、課題が発見されれば、それを運営側や町内会がマイペースで解決していくこの繰り返しの2年6回に渡るツアーでした。

札幌からの参加者のみなさまには、毎度ご迷惑をおかけしながらも、美流渡の成長を少しずつ見守っていただきながら、雪かきに勤しんでいただきました。
美流渡の方たちは、最初どう札幌からのボランティアと接したらいいのか戸惑いながらも、少しずつ地元のおじいちゃんの数も増え、受け入れの体制の整備を進めていただきました。

まだまだ、ほころびは多く、他の地域の受け入れも観察している僕から見れば、もっと伸びしろはあるわけです。
でも、僕はそれを美流渡の方たちに強要しない姿勢をとっております。地域の受け入れ方は、地域ごとによって違うだろうし、その受け入れ方の改善は、地域の内発的欲求によってはじめてスタートすると考えているからです。僕はそれに対し、できるだけ静観の姿勢をとり、誘い水を極力控えております。それが、この地域の課題解決能力を高めて行く一番の近道だろうと思っております。

彼らは、ひとつの課題が出れば、寄合をしてその課題と向き合ってきました。そこで、みんなで解決案を実践し、それを成功させることで自信を得て、また、新しい問題に出くわすことになります。きっと、また寄合を開くのでしょう。

僕はそれを見守り、詳細に記述し、「高齢過疎化で雪処理の担い手不足に困り共助機能が減退した地域が、いかに地縁血縁のない異なる集団同士と共助関係を構築していくか」という先行事例としてアーカイブしていく必要があります。そして、個人的にはそれを見続けることに何度も目頭を熱くしてしまうのです。

今日のお別れのとき、とある住人の方が、「来年までに今回の課題をみんなで話し合わなくちゃ。待っといてくれ」と言ってくださったことに、この地域の凄みを感じてしまうのです。

きっと、美流渡での産みの苦労は、他の地域に将来的に参照可能となるでしょう。

キザな解釈ですが、2年前の豪雪で失った美流渡の象徴の命は、それぞれの中で種となり、芽が出ようとしています。時間はかかるけど、それはきっと大きな樹となり、美流渡を支えてくれるはずです。
この樹は、美流渡に新しい産業のように地域の課題を一気に解決してくれるようなものではきっとないでしょうが、美流渡に居続けたいと願う人びとに「居続けてもいいんだよ」と言ってくれる拠り所となるものだと信じています。その樹の幹は、美流渡自身であり、そこに茂る葉は我々よそ者です。みんなで、少しずつ水を与えましょう。少しずつ太陽の光を伝えて行きましょう。雪や嵐にも負けないどっしりとした樹になってくれるはずです。

ちょっと今回は語り過ぎてしまいましたが、このような野望と心持ちで僕はこのプロジェクトと接しております。

たくさんの写真が僕の手許にあります。それらすべては我々に何かを伝えたくてうずうずしているようです。
ここに数枚掲載させていただくことで、みなさまに何か感じ取っていただければ幸いです。

まだまだ美流渡は成長します。最強の受け入れ地になることを願って。
また、来年も一歩成長した美流渡でお逢いしましょう!

日時 2014年2月22日-23日(一泊二日)
活動場所 岩見沢市美流渡地区
参加人数 18名
活動内容 独居高齢者宅などの雪はね(22日午後)、地域交流会(22日夜)、
独居高齢者宅などの雪はね(23日午後)
除雪世帯数 約10軒

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